休職中のフォローと復帰後のフォロー

休職中のフォロー

質問

休職中の定期的なフォロー(様子伺いなど)は必ず看護職が対応しないといけないでしょうか。

回答

復職名人では、医療職による休職中の定期的なフォローは不要だと考えています(してもいいし、しなくても別に構わない)。
 純粋な医療的な健康管理に基づくサービスとして、本人の希望に基づいてフォローをすることはしても構いませんが、そうしたリソースがないために実施できないと言うことであれば、それでも構いません。
 一方で、復帰可否判断に向けた本人の状況確認のために、定期的なフォローをすると言うのは、お勧めできません。このような形で行われるフォローは、医療的な対応の枠を出ず、「本人の状況を聞き取ってあげる」、「本人が嫌だと言うことは聞かない、あるいは会社には伝えない」といった状況になりがちです。

復職名人では、それよりも「本人から療養・復帰準備状況を報告させること」をお勧めしています。そもそも復帰に向けた状況報告は、会社から聞き取ってあげるものではなく、本人から報告してもらうべきものでありますし、わざわざ労力をかけて本人の状況を確認しなくても、本人の方から報告をしてくれるようになります。
 さらには、報告書という形であれば、事務的に対応できるので、必ずしも医療職が対応する必要はありません。宛名も人事課宛に提出させるようにしています。なお週一報告のやり取りにおいて、医療職が関与することは構いませんが、人事や上司も交えたチームで対応することを推奨しています。

「病状が悪いかもしれないのに、報告書を求めるのか!」とおっしゃる方がいますが、報告書は、記載免除にチェックを入れて、名前だけ書いて提出することも可能です。家族による代理提出も認めています。
 療養中とはいえ、従業員・職員としての身分は残るわけですから、最低限必要な手続きについては、しっかりと取ってもらいましょう。

復帰後のフォロー

質問

復帰後のフォロー面談における生活指導(睡眠・食事・運動)のポイント等ありましたら教えてください。

回答

復職名人において、復帰後の定期的なフォロー面談は不要です(してもいいし、しなくても構わない)。
 そもそも、復帰後のフォローが必要ない状態まで復帰準備に取り組んでもらってから復帰させないといけません。職場側からすれば、復帰後も定期的な医療的フォローが必要な状態は、通常勤務を命じても良いのか懸念が生じてしまいます。
 なお休職中のフォローと同じく、純粋な医療的な健康管理に基づくサービスとして、本人の希望に基づいてフォロー面談をすることはしても構いませんが、そうしたリソースがないために実施できないと言うことであれば、それでも構いません。

それよりも、ストップ要件に該当していないか、よく確認することが大事です。上司が適切な労務管理を行い、問題があれば速やかに人事と共有し、再療養の要否について判断するための面接を実施する。復職後のフォローとしては、そちらの方が重要と言えるでしょう。