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今回は具体的な事例を一つ取り上げ、今後への教訓とこの事例への対応、その他気になる点について議論しました。
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■事例の概要
- 自らの不注意や、手順の無視により発生したクレームについて、後日上司から注意指導を受けた。
- 翌日から無断欠勤をはじめ、一週間後に診断書を送ってきて、そのまま欠勤、休職となった。
- 現在、療養開始後6ヶ月が経過している。休職期間の残は3ヶ月程度。
- 会社からのコンタクトに本人はなかなか応じない(電話に出ない、特に当該上司からの連絡は着信拒否までする。自宅を訪問しても家族が対応し、本人は出てこない)状況
- 退職するのか復帰するのか、判断はついていない。
- 本人曰く、上司からの注意指導はパワハラだ、とのことだが、重要顧客からのクレームであり、確かに注意指導の口調は厳しかったものの、問題の事実を指摘しただけであり、パワハラには当たらないと考えている。
■論点
- 無断欠勤を開始した時点で、しっかりと指摘すべきだった
- 会社から状況確認するのではなく、本人から報告してもらう
- 医療的に対応すると問題に対して「どうしたの?」というアプローチをしてしまう
- 復帰するのか退職するのか、という選択はおかしい
- シナリオを曖昧に読み替えてしまう上司の問題
- パワハラ対応と休職者対応は分けて考える
- 初動対応を誤るとその後の対応が混迷する
- 労使トラブルは認識のギャップから生まれる
- 産業保健スタッフは組織的な位置づけが難しい
- 産業医面談のAコースとBコース
- 療養説明はどうするか。家族の関与を得るための流れ
- 「処遇決定の猶予のための休職」は検討の余地あり
- この事例への対応は、いったん復帰は認めるものの、原職復帰の原則は貫いて、軌道修正を図る
■その後の経過
- 主治医からの復職可能の診断書が提出された。ただ、元の部署への復帰ではなく、別の部署への復帰が必要とのこと。
- 会社としては原職復帰を基本としているが、どうしても難しい事例に対しては、本人のシフトを調整するなどして、ストレッサーである上司に会わないようするといった配慮はしているが、今回はどう対応するべきか。
- 異動させなかった場合、「異動させてくれなかったからまた悪くなった」と言われたらどうしたらよいのか。
■論点
- 原職復帰を基本としている、と言うが、恣意的な運用をしているに過ぎない
- 仕切り直しの重要性
- この時点からのリカバリーは、療養・復帰準備状況報告書、復帰準備完了確認シートを用い、パワハラについてはいったん決着をつけておく
- 産業医意見が、医学的な意見を超えると、足をすくわれる可能性がある