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今回は、先日行われた日本産業保健法学会第5回学術大会での特別対談「高尾メソッドを語る ~正当性・妥当性とその範囲~」の反省会を行いました!なお、冒頭にも言及がありますが、高尾・森、前園・森で2本録りしたものを、1本に編集しています。
(00:00) スタート
(00:43) 雑談
(12:59) 本編
(1:03:49) コメントへの回答
(1:56:40) エンディング
告知
第35回日本産業衛生学会全国協議会
模擬裁判「裁判のソコが知りたい」
- 3人が登壇予定です
- 11月28日(金)16時30分〜18時10分
- あわぎんホール5階大会議室
Podcast公開収録・懇親会
- 11月27日(木)17時30分〜19時(予定)
- とくぎんトモニプラザ 大会議室
- 終了後、19時30分〜懇親会予定です。下記からお申し込みくださいませ。
https://peatix.com/event/4621660/view
【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】
https://peing.net/ja/takaomethod
【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】
https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210
近況報告
高尾
ウイスキーは保管中に成分が分離することがあるのでしょうか。
前園
森とは実は長い時間を過ごしていますので、安心してください。
https://fukushoku-meijin.com/podcast/ep57/
森
JRの鉄道が好きそうな職員は、とても頼もしかったです。
議論した内容
- 座長としての反省:三柴先生と事前の打ち合わせができればよかったのだが・・・
- 専門家としての立場の違い:高尾先生は産業医の実務や育成を行う立場として、産業医の現実的な限界を重視するのに対し、三柴先生は法律家として産業医のあるべき姿を強く持っているようであった。また、三柴先生は産業医を主語(産業医が万能な役割を果たす「ガンダム」)にしているのに対し、高尾は法人を主語(事業主がしっかりするべきで、産業医は量産型の「ジム」)にしている点で、大きな違いがある。
- 紛争事例への対応:裁判になる案件や弁護士が扱う事例は、性質の良くない労働者や、自分の信念を曲げない労働者が多い。三柴先生は、こうした事例対応を念頭に置いているのではないか、という懸念がある。可愛げがある人にもない人にも、業務的アプローチに沿って同じように接することで、可愛げを取り戻すことができる、そのためにも全員に同じように対応することが重要ではないかと考えている。
- 「可愛げ」と選別:裁判官は自由心証で「可愛げ」を判断しているが、産業医は「可愛げ」の判断を避けて、中立的な立場で当事者間解決を図るべきだ。産業医が裁定者や「行司」のような役割を果たすのは、次の時代には社会からはしごを外される可能性があると高尾は警鐘を鳴らした。
- 精神科医への助言:精神科医から、会社とのバランスに苦悩しているという質問があったが、主治医は患者の利益を最善に尽くすべきであり、会社の立場の板挟みになる必要はない。臨床医への産業保健に関するトレーニング不足が、不適切な診断書問題の根幹にある可能性がある。
- 労働契約の本質:高尾は労働契約を「本質債務(労務提供と賃金支払い)」にシンプルに整理するが、三柴先生は「配慮」や「信義則」などの要素が複雑に含まれると捉えている。この労働契約の捉え方の違いが、個別ケース対応の必要性に繋がっている可能性がある。
- 復帰条件の明確化:復帰条件は事例性に基づき会社が決めることであり、労働者はそれに乗るか否かを選ぶだけである。ここに医療や医学が入る余地はない、というのはとても端的にまとめられたご意見だ。
- 両立支援と合理的配慮:「会社がどこまで配慮できるか先に示してほしい」という話があるが、そもそも両立支援や合理的配慮は、労働契約の履行ができるかというスタートから考えるべき話であり、労働契約の履行ができない状況を可能にするために、これらの概念を優先的に持ち出すのは無理がある。
- 労働条件の再交渉:会社は、労働者が建前上でも復職できると言えば、一旦は現状の好待遇で猶予期間を設ける形で復職させ、様子を見るという本音のメッセージを送っている。条件交渉(待遇調整)が必要な場合、休職期間中やトライアル期間を挟んで行うべきであり、働きながら交渉するのは困難である。日本の人事は個別労働条件の交渉に不慣れであるため、この問題は複雑化している可能性がある。
- 雑談への要望:リスナーから、近況報告や雑談が心地よくて本題に入る前に寝てしまうという意見があった。今後はポッドキャストの詳細欄に本題のタイムスタンプを記載する予定である。
編集後記
高尾
別々に収録したものが、3人で収録しているかのように編集されており、驚きました!
前園
産業保健法学会にご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
今回は別撮りで撮ったものを森先生のスキルで合体して頂いたわけですが、3人が同じ割合で話すと、トータルの配信時間が倍ぐらいになることがわかりました(笑)
次回以降、また控えめに話したいと思います笑
森
別録りしたのを合わせると、時間は倍になり、編集時間はさらに倍の4倍という感じで、とても大変でした。。。