
今回は先日行われた対面研修と地方会の感想とそれを踏まえた議論、二つの質問への回答をしました。
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■雑談
- 高尾:ボジョレーヌーボー
- 前園:産業保健だいすきと書かれた赤いハッピをもらいました
- 森:子どもが産まれました。オーディオインターフェースを新しくしました
■川島先生を交えた研修会
- 川島先生のプロフィール
- 合理的配慮とアファーマティブアクション
- 障害の医学モデル・社会モデル・人権モデル
- 保護の対象から、権利主体としての尊重という大きな流れ
- 「権利がある」という話と「権利を濫用しても良い」という話は別
■第68回 中国四国合同産業衛生学会(地方会)
- プログラム
- 隙間のないスケジュールにしてしまい、みなさまにご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした
- “間隙”が読めるか問題
- 森からのレク→ゾノ先生からの質問→ゾノ先生のレク→森からの質問→全体からの質問という流れが良かった
- 産業保健職として、人事といかにコミュニケーションをとっていくのか
- 人事・上司をいつの間にか引き込む研修プログラム
- 動画を用いた療養開始時説明
■質問1
製造業で産業保健師をしております。先日、上司の方から部下への対応について相談したいと申し込みがあり、近々その上司と面談予定です。この上司への対応について悩んでおり、先生のご意見をお聞かせいただきたく質問いたします。対象者は入社数年の若手社員で、構成人数少数の職場で働いています。その対象者の生産性は期待するレベルに対して2〜3割で業務を指示してもできない、プライドが高く、指摘するとあからさまに態度に出るため周囲が疲弊している、といった状況です。まずは、その対象者の本来実施するレベルの業務を上司から与えて遂行できなければ適切に指摘する、を繰り返し、それにより体調を崩すことがあれば療養となるのかなと思っております。もし療養しないということであれば、先生の著者から言葉を引用しますと、「『メンタル不調者ではない』として働かせるならば、『職務怠慢として処分されるべき』」ということになるでしょうか。ただ、その場合「このままだと処分されます。」と本人へ伝えるように上司に話すのはあまりにも直接的かなと思い、もしそのように話を持っていくとするとどのように上司に伝えるのがよいでしょうか。そもそもこの考え方に誤解がある、ズレがある、方向性が違う、といったことがあればご指摘いただけますとありがたく存じます。以上、よろしくお願いいたします。
- 保健師と上司だけで対応するのではなく、人事を交えて、面接シナリオも準備して、計画的に対応していくことが必要
- 個人モデル→上司モデル→病気モデル・・・
- あくまで私たちの説明は法人としてどのように対応するか、というメッセージ
- 今後の展開を見越すと、早い段階で家族の関与を得ておく方が良い
- 発達障害疑い
- 人事の役割と責任。人事の成果(失敗)がハッキリするまでのタイムギャップ
- コーチングの弊害
- 少しずつ解決していくたらい回しはアリでは
■質問2
復職判定を中途採用の面接で例えるのは、とても分かりやすかったです。療養後の復職希望時に働ける状態であることを説明するのは労働者本人ですが、サポート役としての保健職から、「採用面接を受けるつもりで復職準備する必要がある」ことを本人に伝えても問題ないですか?
- その説明の解釈が受け手次第でどちらにも転びうるので、かなり慎重な立場です
- この面接1回だけで何かしようとするのか、療養開始時からの長い流れの中で何かしようとするのかで、大きく異なる
- 復帰準備がなかなか整わないケースで、予備予備面接を実施して、自分の状態を客観的に理解してもらう方策を取ることはある
- 説得と説明の違い
- 柔軟性の確保の勘所は、労務管理的な観点での理解が必要かもしれない