第78回|生涯研修会の振り返り

復職名人が読む三手先
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第78回|生涯研修会の振り返り
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先日3人が揃った産業医生涯研修会の振り返りを行いました。

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■近況報告

  • 高尾:ノルウェー出張中に舌の痺れと顔の冷感を経験した。帯状疱疹の可能性を自己診断し、ビタミンB12を試したが、容量が少なく効果は限定的であった。具体的な症状として舌の右側の痺れと、顔面神経の上顎枝領域の冷感を挙げ、この症状について医療相談を求めている。
  • 前園:森より先にウイスキー収集を始めたと報告する。ジャパニーズウイスキー(イチローズモルト)やアイラモルト(ラガヴーリン)などを集め、味覚や香りについて学んでいる。
  • :大阪万博の「いのちの未来」パビリオンを訪れた経験を共有した。アンドロイドによる案内がスムーズだったことに触れ、AI音声動画による療養説明も、最初に「そういうものだ」と受け入れさせれば違和感なく進むと述べる。

■議論の概要

  • 精神障害の労災認定基準について(高尾)
    • 令和5年改正のポイントは「カスハラ」と「感染症の危険性」業務の追加である。
    • 長時間労働(月160時間以上または3週120時間)や悲惨な体験は「特別な出来事」として即座に労災認定につながる。
    • 人事異動や昇進など通常の人事権行使も心理的負荷「中」と評価され、時間外労働と組み合わせると労災認定のリスクが高まる点を指摘する。
    • ハラスメントは身体的攻撃を伴うなど、かなり重大なものしか心理的負荷「中」とされず、世間の感覚と基準にギャップがあると述べる。
  • 労災と安全配慮義務について(前園(ゾノ))
    • 安全配慮義務は予見可能性と結果回避義務を要件とする。
    • 予見可能性を否定することは難しいため、結果回避義務を尽くすことが重要であり、そのためには労働者を休ませるアプローチが最も確実だと主張する。
    • 医療職が「患者の話を聞くこと」と「必要な情報を収集し判断すること」を区別し、適切に説明を行うことの難しさに言及した。
  • 両立支援について(森)
    • 両立支援が「一人歩き」し、企業が過度に家庭の面倒を見るかのような誤解が生じていると批判する。
    • 両立支援ガイドラインは義務ではないため、企業は残したい人材に手厚く支援し、そうでない人材には不要と明確にすべきだと主張する。
    • 日本の雇用構造では、両立支援が同僚への負担転嫁につながる可能性があり、労働生産性を低下させる要因になりうると指摘する。
    • 「禁止されていないことはやっていいことではない」という、日本人が「自由」を履き違えている現状を問題視する。
  • 安全衛生委員会における産業医の役割について(高尾)
    • 安全衛生委員会の規定や産業医の役割を概説し、メンタル対策や化学物質管理などの役割を期待されていると述べる。
    • 衛生講話をAI音声動画化し、メソッドに準拠した内容を企業に提供することで、自然と企業の健康管理体制を改善できる可能性を示唆した。
  • 事例検討グループワーク(前園(ゾノ)&森)
    • ポッドキャスト第74回で扱った事例をグループワーク形式で実施した。
    • 第74回
    • 事例はパワハラ主張や家族の関与など、多くの要素を含み、現実的な問題提起ができたと評価する。
  • 働く女性の健康管理と生理休暇について(高尾)
    • 生理休暇は歴史的に女性差別的な側面があり、現代ではその役割を終えつつあるという問題意識を提示した。
    • 現代女性の月経回数は大幅に増加しており(昔は50回程度、今は450回)、生理痛は我慢するメリットがなく、治療法も確立されているため、治療を推奨すべきだと主張する。
    • 生理休暇を「なんでも休暇」のような、性別問わず利用できる上位互換の制度に発展させる可能性について議論した。
    • 理屈では可能だが、日本特有の「空気」が改革の障壁になっていると分析する。

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