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今回は、よくある事例への対応について、議論してみました。
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■質問の概要
- これまでに複数回の休職歴があるが、間に1年以上勤務(リセット期間)が有るため、休職期間の通算はされていない事例。
- 今回の休職の始まりは約3年前から。休職期間中の慣らし勤務を経て、一度は復職したものの、職位相当の業務遂行は到底できていない状況であった。復帰後も遅刻をはじめとする勤怠の乱れが非常に多く、職場に適切に連絡をすることもできず、無断で遅刻や欠勤を続けていた。その後次第に休みがちになり、病気休暇90日を経て、1年前から再度休職となっている。今回はリセット期間を経ていないので、休職期間が通算されて、満了日は半年後の予定。
- 休職中は、主に生活リズム・体調・服薬状況を確認するための面談を、1~2カ月に一回程度の頻度で実施している。
- 本人は、社内の都合で顧客の要望に応えられないことが重なったことが辛かったと話す。また通勤には40分以上の車の運転が必要な部署に配属されたものの、朝早くに起きることができず、職場に行きにくくなってしまったとのこと。
■ゾノ先生と森との議論
- このまま休職期間満了退職としても、解雇と同じ扱いだと考えられるので厳しいだろうし、そもそも復職可能の診断書が出てくることが想定される。
- 面談はやめて、週一報告と面接をしましょう。
- 面接では、復帰基準と手順、手続き(週一報告提出)の説明、休職期間満了通知、休職期間内に復職するためのタイムスケジュールなどの共有をする。
- 面談で体調が悪いという話になった時に、会社から説明をしきれないかもしれない。面接で説明を完了することが重要。
- 面接で説明をすることで、本人と会社が共通認識を持つことができるようになり、同じ方向を向いて対応ができるようになる。
- あくまで休職=復職を目指している状態であり、退職という話は一切してはいけない。復帰基準を満たす限りにおいて、誰でも復職を認める。
- 40分の車の運転って大変だよね。でも本人の気持ちはわかるものの、それも含めて仕事。原職復帰の原則に変わりなし。
■その後の経緯
- 面談はやめて、面接を実施して復帰基準や手順の通知、休職期間満了通知などを行い、改めて週一の報告を開始した。会ってしまうと、本人に対する情が入るということがよく分かった。
- 復帰準備期にまでは移行できたものの、復帰準備に関するフィードバックを行っていたところ、体調が目に見えて悪化した。一方で、満了までの復帰を考えた場合、ピッチを上げていかないといけない。
- 満了1カ月前、本人から休職期間満了までの期間を考えると、復帰基準を満たせる状態になることは難しいと考えたとのことで、本人から退職を検討したいとの申出があった。
■その他の議論
- 体調が悪いということが分かった時に、どんどん情報を収集しようとする、邪な人事担当者がいるようだ。
- 面談をしていると、徐々に復職基準を下げていることが多い。
- このタイミングでの面接で、このまま療養専念期が続く場合、休職期間満了日からさかのぼって3カ月前くらいが、事実上の復職可否の判断タイミングとなることを伝えることが重要。
- 休職満了から何か月前くらいまでが、対応の分かれ目?期間が足りないなら、合意で休職延長することはできるか。
- 復帰準備に取り組むことができる期間によって、取り組むピッチが変わってくる。
- 合意に基づく休職延長は、結局特例を認めることになるし、また必ずしも労働者側に有利な取り扱いになるとは限らない。
- 療養専念期と同じくらいの期間、復帰準備期に時間を要する、という経験則をどのように説明するか。