理論・解説

療養期間中の報告について

療養期間中の従業員・職員の状況は、どのように確認や把握していますか。
 一般的には、産業保健スタッフや人事あるいは職場上司から電話等で連絡をする、定期的に面談を実施するなどの方法をとっているケースが多いのではないでしょうか。

ですがこれにはいろいろな課題がありますので、私たちは、週一回、療養・復帰準備状況報告書にて、本人から報告してもらう、という方法をおすすめしています。

従来型対応の課題

労力がかかってしまう

しかしながら、会社から電話連絡をする、あるいは定期的に面談をする、といった方法をとっている場合、労力が非常にかかるという面は否定できません。
 結果的に連絡や面談の間隔が空いてしまい、毎月一回の電話連絡と数カ月に一度の面談という状態になってしまいます。ですがこのような頻度では、そもそもの目的である、療養中の状況把握は難しくなってしまいます(療養期間が長い方はそれでも良いかもしれませんが)。

連絡が取れない人がいる

またもう一つの問題として、会社に対して距離を置きたがるような、連絡がつかない、面談の日程調整ができない方の場合、対応が難しくなってしまいます。
 責任感や使命感が強い産業保健スタッフの方が対応しているならまだしも、他にも多くの業務を抱えている職場上司にとって、こうした方に連絡を取ることは心理的に大変なので、どうしても後回しにしがちです。結果的に状況が良くわからない療養中の従業員・職員が発生することにつながってしまいます。

復職名人ではどのように対応するか

療養報告は本人からさせる

私たちの対応方法では、療養期間中は本人から療養報告をしてもらいます。本人発信で行いますので、基本的に労力がかかることはありません。

療養中とはいえ、あくまで従業員・職員としての身分を残しているわけですから、療養状況を把握するために報告を求めることは全く差支えないと考えています。

報告書にて報告させる

報告は、療養・復帰準備状況報告書という様式を用いて報告してもらいます。これに対して、会社からは受領書を返送してもらっています。

報告書で提出してもらうことで、その場で対応をすることがなくなり、「どのように返事をしたら良いか」「どのような言葉を選べばよいか」といったことで悩むことがなくなります。またこちらで記録を作成する手間を省けたり、後から記録を振り返ることが容易になります。

なお、これまでは手書きで郵送提出を基本としていましたが、最近では手書きしたものを写真でとって、メールで送付することも認めるケースが出ています。

週一回報告をしてもらう

これらの対応により、会社側の労力を省力化できるので、週一回の報告が実現できます。

結果的に、数カ月程度の比較的短期間の療養でも、その状況を把握することができるようになりますので、復帰判定を確実に行えるようになります。

よくある質問

休んでいる従業員に、報告をさせても負担にならないか

まず、報告を求めることそのものは合理的な理由があるわけですから、差し支えありません。

もし病状が重く報告書の記述が難しいということであれば、名前を書いて、記述省略というチェックを入れるだけで、報告できるようにしています。それさえも難しい場合には、家族代理での報告も認めています。

なお会社にとって重要なのは、療養状況の把握なわけですから、上記の場合は報告書への記述も難しいくらい病状が重い状態にあると判断できることになります。そうした状態から急に復職可能とはならないことは、当然と言ってよいでしょう。

週一回の頻度は多すぎないか

従来の対応から比べると、報告頻度が非常に多く感じるかもしれません。

ですが、一般的な業務を考えた場合、週一回の頻度は多いでしょうか。例えば日報や週報で、業務の状況を報告させるケースは少なくないはずです。
 療養中の従業員は、それこそ療養のためだけに時間を使っているわけですから、週一回の頻度が決して多いということはないでしょう。

また月一回や二週に一回の報告とした場合、報告を忘れることが良くあります(自分のこととしても、毎月一回の請求を忘れることは珍しくありません・・・)。そうなってしまっては本末転倒ですから、やはり週一回の頻度が望ましいと考えています。

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